マジでヤバイ

私は一時期、専業主婦だった。
ケーキは手作りし、玄関には花を切らさず、
季節に合わせてインテリアを替え、
夫の帰宅に合わせて、揚げたての天婦羅を作り、
子には絵本を読み聞かせ、体を張って遊びに付き合い、
意欲と思いやりの心を育てる教育を心がけ、
節約も心がけ、家族の誰もが居心地よく暮せるようにと。
妻として母としてハウスキーパーとして
「献身する私」に浸っていた。(自分大好き♪)
しかし、家事は手抜きがどこまででもできるが、
逆に本気になると、どこまでも「区切り」が見えない。

達成感よりも「このままでいいの?」的虚無感を覚え始めたころ
ママ~ぁ、と愛らしくすがってた子ども達も手を離れ
いろんな巡りあわせがあって今の仕事に就いた。
すると今度は、仕事と家事の両立ができない!
という新たな悩みが生まれた(ありがち)。

現在。
つくづく「中途兼業主婦はいかん!」と思う。
夫や子どもは私に尽くされることに慣れきってる。

「あれ?ハンカチないよ」「ヨーグルトは?」
「シャンプーは?」「今日のご飯これだけ?」
家族にしてみれば「ないから聞いただけ」のつもりだろうが
こんなシンプル&ストレートな数々の質問に
甚く傷つく。(特に疲れて帰った日)

引き出しを開ければ、色別に三つ折りされた
靴下とハンカチが規則正しく収納され、
冷蔵庫の牛乳やケチャップは無くなりかけたら
隣に次の1本が常備されてる。
が、彼らの求める標準。

自分でたためよ~!アイロンかけろよ~!
食いたかったら徒歩3分先にファミマがあんだろぐぁぁぁ~!
ママは四十路を迎えたんだよぉ。
あんた達のほうが体力あんだろぐぁぁぁ~!
と、たまに吠えるのだが、吠えたら吠えたで
「ああ、はじまったよ」「昔のママは優しかったのに」
という冷ややかな視線を向けられるのみ。

夫も子どもも「お手伝い」はしてくれる。
しかし、それは「補助」の域を出ない。
気が向いたとき、という曖昧さがある。
自分の役割として責任を持って始末するまでに到らず。

家族の私への評価はいつも「減点法」。
見返りを期待しない愛は美しく、そうありたいが、
なくて済むほどの美しさも強さも私にはない。

こんな時期にドの記事を読んでしまったのだ。
不覚にも、涙がぽろり、とこぼれた。
気がついたら、その時流してた音楽は冬ソナのサントラだった。
ま~、私ってばチェ・ジウになりきり??
このままでは、マジでヤバイ。

はいはい、CD替えましょね。

♪タラリ~鼻から牛~乳~~~~

・・・・あ、やっと正気に戻ったワイ。
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# by senriko | 2005-08-05 13:20

かるくヤバイ

A社のお仕事は、とっくに完了したのだが、
ドのブログを見つけてしまってから妙にコマッタことになる。

ブログに載ってたドの写真を見て本人だと分かってしまい、
それからというもの、ドと顔を合わせると、
「やっぱり!このフレーム(眼鏡)だった!」とか、
なで肩加減やらルパン三世風の指先やらが視界に入ると
「そう、この肩!(指!)」とか、
「この言い回しは実際も使うんかい?」とか、
いちいち気になってしまうのだ。

しかも、ある日のドのブログに、文脈からして、
これは私だなぁ、と思われる人物が現れた。
ドは、その人物に自分の仕事を評価されて嬉しかった、
みたいなことを書いていた。

ん?

確かにその日も私はA社に行き、ドと短く会話したが
面と向かって褒めた記憶は無い。
でも、そう言われれば、ドの提案したプランを
「お~これはイケますね~」「おもしろいアイデアかも」
程度に感想を述べたかもしれない。

・・・で、その記事を読んで、私はコマッタことに
非常に非常に嬉しくなってしまったのだ。
何が嬉しいってドにとって
「評価してもらえて嬉しい相手」=「私」
と評価してもらえたということにだ。


愛いヤツ♪なんて思っちゃったりして、かるくヤバイ!?
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# by senriko | 2005-08-03 19:54

偏愛マップ

「偏愛マップ」。教育学者 齋藤孝の本。
こういう時の人、もてはやされた人の本はちと苦手。
読んでみて「はい?」と損した気分になることが多い。
評論家や出版社やヨノナカの人にはよくても
そのときの精神状態にもよるが、自分にはしっくりこないこともある。
なので周囲の評価が出尽くしたころに読む。
ユーズド価格で買えば時間とお金の節約になるし。

が、その中でも割と地味に発刊された
「偏愛マップ」を読む気になったのは
アマゾンでこの本の目次を見ていて
「偏愛の達人」として
坂口安吾、向田邦子、ジョン・レノン等5人が
紹介されていたから。
私はこの3人の人物が好きなので彼らの偏愛ぶりが
どう表されてるのかを知りたかった。

偏愛マップというのは、
他人とコミュニケーションを取るのに
たいそうベンリなツールで、
用意するのは白い紙とペン。それをその場にいる人数分。
紙に、とにかく自分の愛するモノを書いていく。
趣味・音楽・映画・本・食べ物・ブランド・ペット
「自分の部屋から見える朝焼けの風景が好き」
なんてのもOK。

書き方も自由。
ただ、思いつくままに列挙していくも可
なぜそれに惚れ込んだのかを熱く語るも可
綿密に図式化するも可
イラストを添えるも可
その書き方自体が「その人」になる。
そして、その人が何を愛しているかで「その人」が分かる、というわけ。

で、書いた偏愛マップを書いた人同士で交換する。
自己紹介シートのようなものだが、
自分の経歴とか欠点とか話題にされては困る内容は一切なく、
自分の好きなことしか書いていないから、相手に突っ込まれても
「いや、浜崎あゆみってのはですね~」と、とことん答えられる。
苦手な上司が浜崎あゆみが好きだと分かって
一気に親近感が湧く、なんてこともあるらしい。
合コンでこれを使うのもかなり効果があるらしい。
あるだろうな、確かに。

で、読後感想。
なんだ。
ブログって偏愛マップそのものじゃん。

最近私がよく見に行く偏愛マップ(ブログ)はドのものだ。
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# by senriko | 2005-07-23 12:30

SMOKE GETS IN YOUR EYES

若い頃は、とっつあん臭くて敬遠していたジャズが
近頃ことのほか良い。
私もそういう年になったのだ。

「煙が目に沁みる」
というスタンダードナンバーがあるが、近頃の私は
「アイスが歯に沁みる」
しかも、こめかみに来ル。
ガリガリいけてた「あずきバー」が完食できず息子に譲渡。

  アイスを食べると歯に沁みる。
  足がつって目が覚める。
  頭部に限らず白髪発見。

  ハイ!ハイ!ハイハイハイ!
  あるある探検隊!あるある探検隊!

「え~、うそぉ、お母さんなの~!
お姉さんかと思ったぁ~!」
娘と行ったアメリカ屋の店員に持ち上げられて
浮かれるのも一瞬。
ワゴンから掘り出しモノをGETするはずが
美尻ジーンズ買わされる(あるある探検隊!あるある探検隊!)

しょうがない、これが現実。
私もそういう年になったのだ。

濡れそぼつ月に生まれた私は、
めでたく先日40歳になった。
「不惑」というが、自分でも不思議なくらい
ピタリと惑わなくなった。
惑ってなんてイラレナイ、惑っていたらモッタイナイ、のだ。
(と思うに到る動機があるのだが、それはいずれ、また)

そういえば私より5歳ほど上のママ友で、
未だに自分探し真っ只中♪な人がいる。
そもそも「ジャズっていいよ」と薦めてくれたのが彼女だが、
「焼きな♪焼きな♪」とバーベキューグリルにでも
乗せるようにCDを山ほど手渡してくれた。
・・・飽きてきたんだろな~、これも。

多趣味で好奇心旺盛で、ご主人が高収入。
ついこの前、ビリヤードにはまり20万円相当のキューを購入。
初心者用にそれなりのお値段のもあるハズだが、
それでは彼女は納得しない。
買った話までは聞いたが、使った話は、そういえば聞いてない。
その前は確か、ハングル語、ダイビング、タップダンス、バリ式エステ。
カタチから入る人は初期投資もハンパじゃない。
彼女の広いお家の一部屋に「美品。数回のみ使用」の
お道具類が積み重なってる。

おそらく彼女は、その品々に埋もれて
このままずっと「自分」を見つけられないだろう。
今更、彼女に「自分」を直視する境遇を与えたいとも思わない。
無邪気・楽天的・太っ腹で、どこか憎めずパステルピンクが大好きな
聖子ちゃんカットの今のままでいいような気もする。

今、そんな彼女を思い浮かべたら鼻先がツンと痛くなった。
なぜだろう。煙が沁みたわけでもないのに。
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# by senriko | 2005-07-19 18:13

年中無休

耳元で田口トモロヲの呟きが聞こえる。
幻聴?そんな極小規模の
プロジェクトえーーーーーーっくす!!!
な忙しい毎日を過ごしてる。

書いてる本人がほったらかしにしてるブログなのに、
ひさしぶりにログインしてみると
毎日ちらほらと様子を見に来てくださる方がいて、
なんか嬉しい。

(ありがとう)

自分のことを気に掛けてくれる人が
ひとりもいないのは淋しいが
逆に、そういう人はそんなに多くなくていい、
と思ったりする。

たぶん、来てくださった方は、
毎度「五分咲きのおばちゃん」を見て
「あ、まだ更新されてないや」と思い、
ついでにほんのちょっと
「千里さん元気かな?」と
思ってくれたのだろうか?
(私も先日、スーパーでほっけの開きを見て
「まだ食ってんのかな?」と思ったりした)

その後、大阪のおばちゃんは
10日ほど前の風が強い日、ファイナルステージで
マツケン並みに派手に花びらを撒き散らし
活動休止宣言をし1年間の充電期間をとるらしい。
青々とした葉っぱのお布団をかぶり「ほな、寝るわ」と言った(かどうか)。

私も休みたいわ。マジで。
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# by senriko | 2005-07-06 14:21

大阪のおばちゃん2

遠慮がちなおばちゃん(まだ五分咲き)
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3本巻き入ってまっせ、おばちゃん
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たむろするおばちゃん
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# by senriko | 2005-06-13 17:18

大阪のおばちゃん

家を買ったのは、ちょうどクリスマスシーズン。
アルミの白いフェンスが寒々しくて
それにからませるために、つる薔薇の苗を植えた。
冬だから、ホームセンターに並んだ苗には、
もちろん花は咲いていなかったけれど、
品種等の説明の厚紙が根元に細い針金で巻きつけてあり
そこにプリントされた写真は私好みで、はかなげで美しく
「四季咲き」「強健」「芳香強」と書かれていた。
これならガーデニング初心者の私にも育てられるかも。
選んだのは、その優しい淡淡とした薄いピンクの薔薇
・・・の筈だった。

ところが、翌年咲いた花を見て仰天!!
なぜっ!なぜこんなにもショッキングピ~ンク~ッ?????
派手派手しい、毒毒しい、蛍光色?と思うまでのピンク。

まるで君は関西人~♪(※)という
嘉門達夫の替え歌が脳裏でこだました。
(元歌?「クリスマス・イブ」by 山下達郎)
大阪のこてこてのおばちゃんだよ、これは。

ええ~!だって、あの写真の柔らかな色は?
・・・もしかして露天下で日に焼けて色褪せてたのかッ?

右の写真は五分咲きで、それほど分からないのだが、
(思えばプリントされた写真もそれくらいの開き加減だった)
やたらと花びらの数が多い品種のようで、
なんと表現すればいいのだろう、
一輪の花の中に3つくらい“巻き”が入ってる。

暖かい日が数日続くと
「いやや、もう~パーマ当てすぎよってェ」
「あら?おたくも?」「あんたも?」「あッはッは~~!!」
と、おばちゃん同士、井戸端会議のように
にぎやかに次々開花する。
開ききると、自らの重みに耐えかね、ぐったりうなだれ
最後は花びらの周囲が赤黒く焦げたように縮れ、
「もうあかん」とばかり、べらべらと崩れ散る。
この時期、毎朝、花がらを摘み、
散らかった花びらを掃くのが日課となる。

植えて半年して気づいたのだが
“四季咲き”というのも真っ赤なウソで
梅雨入り前のこの時期、ほんの2週間しか咲かない。
それ以外のシーズンは、とげとげしくわさわさ繁る。
この辺も大阪のおばちゃんの気まぐれ加減を連想さす。

別の苗を植えようとしたが、びっちりと根が深く掘り返せない。
枯れるのを待とうと肥料も禄にあげてないのに、
どこから養分を吸収するのか、年々株は肥大し、枝は広がり、
毎年うざい程の花を咲かす。
“強健”・・・こっちは真実だった。
“芳香強”・・・これも確かに。なんか古臭い香水の匂い。
この辺もしたたかな大阪のおばちゃんを連想さす。

(※)
まるで君は関西人~♪とびきりの関西人~♪
さいでんな~♪ほ~でんな~♪


こんなやっかいな薔薇、面倒みきれん、と思いつつ早10余年。
今朝も散った花びらを掃いていたら、
犬を連れた人が「おはようございます」と声をかけてくれた。
その人は笑顔で
「毎朝、お宅の前を通るのが楽しくて仕方ないの」と言う。

「いつもお散歩でここを通るんですけどね。
向こうの角を曲がると、すぐにこの鮮やかなピンクが
目に飛び込んできてね、なんだか、それだけで
ぱあっと明るい気分になるんです。
今年もキレイにたくさん咲きましたね。
この季節はホント楽しみ・・・」
と言うと犬に引っ張られて去っていった。

・・・あら。大阪のおばちゃん。
あんたのこと好きって言う人がいてくれはったよ。

そう言われてみたら、夜遅く疲れて帰って来た日
車のライトに照らされたあんたは蛍光ピンクみたいに光って見えた。
陽気に「おかえりィ」ゆうてくれはるみたいで、なんやホッとしてたわ。
こんなにつれなくしてるのに
元気でたくましゅう毎年咲いてくれてんなぁ。
おおきに。
知らんうちに、あんたにずっと励ましてもろとたんかもしれへんなぁ。
・・・と関西弁もどきで語りかける。

何ゆうてんのん、長いつきあいやし。
・・・と答えた(よに見えた)大阪のおばちゃんだった。
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# by senriko | 2005-06-11 03:01

シャンプーとコンディショナーの比率

洗面所でコンタクトをはずしていると、
入浴中の夫が「お~い、シャンプーないよ~!」と呼ぶ。
「はい、はい」と洗面台の下にストックしてある、
ポンプタイプのを取り出し、渡す。
ちょっとしてから、夫は
「おい!これリンスッ!シャンプーじゃないぞ」と怒る。
あ、ごめんね~、だってよく目が見えなかったんだもん。
それにリンスじゃなくてコンディショナー
・・・と言ったら、さらに怒りを買うことになるから
今度はちゃんと確かめて、はい、と渡す。
髪を濡らしてしまって目に染みるのか、夫は不機嫌そうに受け取る。

コンタクトの洗浄が済んで、歯磨きしていると
夫は「おい!なんでこう何本もリンスばっかあるんだ?」と叫ぶ。
だからリンスじゃなくてコンディショナー!
・・・と言いたいが、口の中が泡だらけ。

夫は「・・・3本。3本もあるぞ!!」とわめく。
だからぁ!それは私のせいなのッ?!!
・・・と言いたいが、口の中は泡だらけ。

息子はシャンプーオンリー派。
というかボディシャンプーで髪まで洗う。
娘と私は朝シャン派で、洗面台ではポンプタイプは場所をとるので
最近は小さいボトルを使ってる。
(しかもサンプルとか出張先のホテルのアメニティ)
たまにお風呂でポンプタイプを使うときも、もったいないから
シャンプーの消耗ペースに追いつくように、
香りや効果が違ってもA社シャンプーと
残り少ないB社コンディショナーの
組み合わせで使ってる。
買うときも、なるべく同じ商品の詰め替え用、と心がけているけれど
シャンプー&コンディショナー&トリートメント3点セットの
新製品のほうが安かったりすると、試してみたくなるのが消費者の心理。
(しかし、このせいで、さらに消費バランスが崩れるハメに)

さて。結論。
我が家の構成員で、新品&おソロ好きなのは、どなた?
2度洗いだけどコンディショナーあっさりめなのは、どなた?

・・・と言いたい言葉を泡と一緒に、ぶくぶくびっ、と吐き出す。
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# by senriko | 2005-06-09 19:49

苦味の美味

このところ、夏のような日差しの日もあれば、
寒々と雨が降る日もある。

クール宅急便が届いた。
おかあさんからだ。

中身は、近所の山で採れた山菜。
数日前、おかあさんから予告の電話があった。

 春の山菜もそろそろ終わりの時季だが、
 ひと雨あった後に採れるわらびは柔らかくて旨い。
 明日は晴れるようだから、山へ行こうと思う。
 こごみやたらのめも採れるかも。
 たくさん採れたら、千里に送るよ。
 それと他には何が食べたい?

ジップロックに入ったそれらと保冷剤が
サンドイッチ状に重ねられ、
何重にも新聞紙でくるんで箱に入ってある。
おかあさんの思いも一緒に。

わらびは穂先を処理して灰でゆでてアクを抜いてある。
鉄鍋でゆでると色鮮やかに仕上がるのだという。
こごみもゆでてあり、和えごろものゴマだれが添えてある。
ふきのとうはきざんで甘辛く味噌で炒めてある。
たらのめも袴をキレイにはずしてあって、あとはころもをつけて揚げるだけ。
どれも、そのまま、もしくは、さっと火を通すだけで
食べられるようになっている。
それと地元の和菓子屋の私が好きなおまんじゅう。

おかあさん、と呼んでいるが、このひとは伯母。
私が9歳のころ。
祖父亡き後、祖母と一緒に伯父家族のところに身を寄せた。
ついこの前まで「おじちゃん」「おばちゃん」と呼んでいたひとを
「おとうさん」「おかあさん」とは呼べなかった。
(呼べるようになったのは、二十歳を過ぎてからだ)
伯母は亡き母の友人だった。
母を介して伯父と伯母は出逢った。

伯父にしてみれば、妻との縁を与えてくれた可愛い自慢の妹は
あろうことか、おかしな男に騙され孕まされ捨てられ死に至った
と怒りをすべて父に向かわせるほかなく、その反動で
残された私を全身全霊かけて、清く正しく美しく育て上げる
と誓ったらしい(後々、かなりのプレッシャーとなる)。
躾には異様に厳しく、一方で情にもろく、感情の起伏の激しい・・・
いや、感情豊かな人物だった。
(と言っておこう。育ててもらった恩がある)
私は向田邦子の作品が好きなのだが、
彼女のエッセイに登場する父親像と私の「おとうさん」は
時代背景が異なるにもかかわらず、重なる部分がありすぎて、
読むたび、ぷぷぷ、と笑ってしまうのだ。

伯母は、そんな伯父の弱さを補い支えあっていくにふさわしい相手だと
亡母が見込んで紹介したらしい。
(そんな亡母の「人を見る目」を、自分の男選びに
応用できなかったのが不思議。恋は魔物。)
伯母は、自分の子と同様に育てることを常に心がけてきたようだ。
社交家で、よく飲み、よく笑い、段取りがうまく、しかも毒舌家。
たくさん叱られたが、このひとを恨む気持ちになったことはない。

ドウセイドウメイと同姓同名の「兄」は実際は従兄弟で
学年は違うものの、半年ほどしか年は離れていないから
兄のことは「おにいちゃん」と当たり前に呼び、仲良く
時には派手な喧嘩をして育った。



わらびはおひたしに。硬い部分はお味噌汁に。
こごみは、ゴマで和えて片口の器にこんもりとよそう。
ふきのとうの味噌は、今日はそのまま食卓に。明日は田楽にしよう。
たらのめは、時間がないので、これもまた明日、天ぷらに。

「おばあちゃんが送ってくれた山菜だよ」と
子ども達を呼ぶ。
食卓を整え「いただきます」。
早速、わらびを口にする。
あれ?ちょっと茹ですぎてるな~、おかあさんとしたことが。
いつものシャキシャキ感がない。
こっちのこごみもだ。軟らかすぎる。

・・・ああ、そうか。
今、実家では、この歯ざわりがスタンダードなのだ。
おとうさんもおかあさんも、年をとったのだ。
と思ったら、やけにホロ苦く感じた山菜の夕餉だった。
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# by senriko | 2005-05-26 19:31

個人情報保護

ドウセイドウメイ(以下、ドと呼ぶ)から
「若干の仕様変更」の依頼を受けたあの話は、
契約金額の範囲内での小さな変更で済むかと思っていたら、
打ち合わせをしていくうちに、なんと大幅な変更になった。
もちろん、これはこれで大口のお仕事に結びつく
ありがたいお話だったのだが、
ありがたくないのは「納期は予定通り」と
キッパリ言い切られてしまったこと。
無理だ!ワニの腹筋!(←コレ分かる人~?)
・・・とは言えない。
ただでさえ、きついノルマに拍車がかかる。

しかも、そのせいでドと
連日顔を合わせることになった。

ある日も、朝もはよからA社(ドの会社)に向かい、
地道な作業を続けていたらお昼になった。
担当者さんが「千里さん、昼飯行きますか?」と声をかけてくれた。
ドを含む数人と近所の定食屋へ。

力なくちゅるちゅるとワカメうどんをすすってると
担当者さんが「ところでブログって何だ?」と
その場にいる面子に話し掛ける。
なんでも小学生のお嬢さんが長時間パソコンに向かっているので
ゲームでもやっているのかと覗いたら、
「見ないで!!」と激しく拒絶されたのだとか。
それがどうも『ブログ』らしいが、さっぱり分からん、
「電車男とかってのも話題になってたし一体なんなんだ?」と。

ドが「みんなやってますよ」と口を開く。
ひととおり説明するが、担当者さんはイマイチつかめない様子。
ド以外はオヤジばかりで分かってる人もなく、ドは
「千里さんはブログに興味ないん(ですか?)」と言いかけるが、すぐに
「あ、でも、お忙しそうですしね」と自己完結する。

ん?私、何も言ってないよ。
あ、うどんすすった形で見上げたから?
茶グマが浮かぶ充血した目の年増の視線は
睨んでるように見えたりしたのかしら?

・・・ドウセイドウメイさん。
私もブログ知ってるよ。
てゆうか持ってるよ。
しかもオマエをネタにしちゃってるよ。
げげツ・・・。

ドは続ける。
ブログっていうのは、とにかく自分が好きなこと書いて、
それを読んで共感してくれた人が感想書いてくれるんですよ。
俺、○○(聞いたことないアーティスト)と
××(珍しい動物)が好きなんで、それのこととか
そのときそのときに思ったこととか、行ったとことか、
読んだ本とか見た映画のこととか書いて・・・
などと言ってるうちに1時近くになり、話は中断した。

午後いっぱいA社で作業し、夕方、会社に戻った。
コーヒーを飲みながら、パソコンを立ち上げた。
ふと思いついて、Googleの検索窓に
ドが好きだと言った○○と××、
ついでにドの携帯メールのアカウント
(送ったことはないが、必要上、知っている)
を入力。クリック。

・・・あらッッ???!!!
ドウセイドウメイのブログにカンタンにヒットしちゃったよ!!!
いいのッッ???!!!

ああぁ~~~!!
この写真、ちょっとしか写ってないけど
どう見てもド本人だぁ~!
そうそう。先週、この映画観たって言ってたし~。
出身もここだって言ってたし~。

・・・そうなのか。
妙な時期にこの街に赴任したのは
別れた彼女と距離を置きたくて、自ら転勤願いを出したからなのね。
担当者さんと最初はコミュニケーションがとれずに
思い悩んでいたのね~。
ふむふむ。

こ~ゆ~のを読むと、個人情報っていうのは
何も名前や住所や電話番号のことじゃないって気がする。
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# by senriko | 2005-05-22 14:41