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被害妄想の会会員No.2

ここ2日、風邪を引いて寝込んだ。

「寝てていいよ」と夫は言ってくれる。
とはいうものの、
夫は、決算期を控え仕事が忙しくなってくる時期。
娘は試験前。
息子はサッカーやら卒業式の練習やらでくたくた。

みんなそれぞれの都合で忙しい。

洗濯物はたまる。
部屋の隅にホコリはたまる。
シンクには食器がたまる。

夕方、夫から電話で、
今夜も仕事で帰りが遅くなるから、と連絡がある。
「寝てていいよ」と夫は言ってくれる。

ありがとう。

だからと言って、家事の量が減ってくれるわけではない。

よっこらしょ。

冷蔵庫のありあわせの野菜とお肉でなんとか夕食を作り、
テーブルに散らかったお菓子のゴミと新聞を片付け
脱ぎ散らかした靴下やパジャマを洗濯機に放り込み
食器を食洗機に放り込み、
洗濯物をたたんでいたら
ごほごほと咳が出て、ついでに涙が出てきた。
洗い立てのタオルで顔を覆う。

家族のための家事は私が、
家族の看病は私が、
そして私の看病をしてくれるひとはいない。
自分が大切に築いたものの重さに
こんなふうに時々押しつぶされそうになる。

とろとろのおかゆ、誰か食べさせて~。
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by senriko | 2005-02-17 23:12 | 結婚

スタンド・バイ・ミー

義理だよ~!
と書かれた手紙と、不恰好なチョコが
無造作にダイニングテーブルに載っていた。

息子が学校でもらってきたらしい。
ゲームに熱中する息子の後ろ姿に問う。
私 「何これ?バレンタインのチョコ?誰からもらったの?」
息子「・・・エリカ」
私 「え~!よかったじゃん。もらえて」
息子「別に。読んだ?ちゃんと義理って書いてあるし」

エリカちゃん。
ついこの間のことだから覚えてる。
年末、この子に年賀状書いてたっけな~。
クラスとサッカーの友達宛てのに混じって
1枚だけ女の子へのがあった。

私 「およっ。誰?エ・リ・カちゃん、かぁ~。この子のこと好きなの?」
息子「ううん。全ッッ然!!」
私 「あやしいなぁ~。なら、なんで年賀状出すの?」
息子「だってエリカが『年賀状よこせ!じゃないと殺す!』って言うんだもん」

そのとき本当に、息子の目はおびえていた。

小学5年生。
この年齢は、女の子のほうが成長が早い。体格もいい。
「男子どけどけ~!」とワガモノガオで校内を闊歩してるに違いない。
思春期の入り口に差し掛かって、素直にコトバが出せなくなってくる。

そして、バレンタインの今日。
エリカちゃんは「義理だよ」とわざわざ断りを入れて
3連休の何時間かをかけて作ったチョコをくれた、わけだ。
年賀状は、たぶん前哨戦だった、わけだ。
言うまでもなく、この子は息子に惚れてくれた、わけだ。

ありがとう、愚息のことを。
母としてココロより御礼申し上げます。

私 「でもさぁ、なんか一生懸命作ってくれたみたいだよ」
息子「さっき1個食べたら、ゲロまず。あとママにあげる」

気づいてやれよ~。

・・・いや。
気づかなくていいのか。

まだ「スタンド・バイ・ミー」な息子。
頭の中はサッカーとゲームのことでいっぱいだ。
あと少ししたら、女の子のことだけでいっぱいになる。

今を楽しめ。
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by senriko | 2005-02-14 21:35 | 娘と息子

ママ友

今まで、なにかと「おばさま」をネタにしてきたが、
私自身が予備軍域にどっぷり足を踏み入れていることは
認めざるを得ないことで、しかも、それなりに
そこがとても居心地のいい場所であることも知っている。

今夜は、ママ友との飲み会があった。

今回集まったメンバーというのは、
現在、高校1年の娘が小学校の頃に務めた
PTA役員の人達で、各学年の各クラスから
自薦他薦(くじびきで、やむなく、というケースも)で召集された面々。

その年は学校の創立20周年で、やたらと記念行事が多く
役員を引き受けるのを敬遠された年だったのだが、
最初は会議室に集められた不安げな表情のメンバーが
毎回顔をあわせるうちに、なんとなく、みんな気が合い、
冗談を飛ばしあいながら、気持ちよく年間の行事を乗り切り、
1年が過ぎる頃には、すっかり仲良くなった。
自信をつけた幾人かは、そのあとも続けてPTA活動にいそしんでいる。

とっくに娘が卒業した私でも、飲み会には今も声をかけてもらう。
メンバーの年齢もさまざまで、
20代後半のヤンママ層(と、まだ呼んであげたい)
もいれば、介護世代の50代もいる。
社会的弱者な言われ方をする主婦だけれど、
何の肩書きもいらず、学歴や年齢も気にせず、
ただ「○○ちゃんのママ」というだけで
お互いにフラットな関係を持てるのは、かえって嬉しいときもある。

今回も「7名以上のグループ様マイクロバスで送迎無料」の
比較的近所の居酒屋になったのだけれど、
ホントのことを言うと、メンバーの中には、あまり好きじゃないヒトもいる。
そのコイズミさんというヒトは「知ってるゥ~?」という前フリで
誰かのうわさ話に引き込むのがお得意なのだ。

でも、別のママ友は、
「ほらほら、コイズミの講演会が始まったよ~♪」
と大袈裟に切り返し、全員がどっと笑い、それから
コイズミさんの言い分を一通り、聞いてあげるけれど、
ほどよく受け流すゆとりもある。
そういう彼女たちが、とてもいい、と思う。

今回のコイズミの主張は

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by senriko | 2005-02-11 22:43 | 40ans

アエイウエオアオ

「千里さぁ~ん、※☆◎×さんからぁ~お電話ですぅ~」
さとう珠緒声の後輩が電話を回してきたとき、
一瞬、兄から?と思った。
この娘は、本当に滑舌が悪くて、
クドウさんがスドウさん、コスギさんがコズミさん
になってしまい、いつも混乱させられる。

いったい、仕事中になんだろ?と思って気づいた。
兄ではない!
・・・ドウセイドウメイのほうだ!

どきっっ!

イエデ、ダレカ、マッテルヒト、イルンデスカ

・・・ひさしぶりに思い出してしまったではないか。
もう引き継ぎは完璧に終わってるし、電話もメールも途切れた。
用件は残っていないハズ。何の話だ?
呼吸を整え、「保留」を押す前に、小さい声で
ゆっくり「アエイウエオアオ」をとなえる。

私 「お待たせいたしました。千里です」(←平静を装って・・・)
ド 「ご無沙汰いたしております。突然ですが、前回発注した内容で
  若干、仕様を変更していただきたい点がございまして・・・」

あ、よかった。普通の声だ。
これなら大丈夫。話の内容からもトラブルとかではないし。
私も普通の声で話す。なめらかに言葉は出せてるようだ。

ビジネス会話文例集のお手本のような応答。
安堵もするが、物足りなさを感じるのはなぜだろう。

用件は済んだ。
私 「ご連絡ありがとうございました。またよろしくお願いいたします」
ド 「こちらこそお忙しい中、ありがとうございました。失礼します」

・・・終わった。
受話器を置く前に、小さい声で
ゆっくりさよならをとなえる
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by senriko | 2005-02-09 01:29 | 仕事

テンピュール夫

何の夢を見たのか、怖くなって目が覚める朝がある。

そんなときは、夫のベッドにもぐりこむ。
夫は、背中を向けていたとしても、
気配を感じて、くるりとこちらに向きを変え、
私の首の下に左腕を入れ、右腕で私の頭を抱え込む。
私も夫の首に左腕を回してホールド。

いつもの、この形。
夫と私の体温が混ざり、少しすると形状もなじむ。

「テンピュールまくら」という低反発まくらがあるが(愛用中)
夫もそんな存在のような気がする。

17年たった。

夫の顎の地点から、夫の顔を見上げる。
・・・白髪、伸びてきたなあ。
・・・鼻毛も出てるなあ。
・・・眉毛、妙に長いのがあるなあ。
深い溝が刻まれた夫の頬をなでてみる。
ザラザラとした髭の感触。
毎日のように、見て、触れて
気づかないでしまったけれど
若い頃とは、まったく別の手触りだ。
その頃に抱いていた「愛」だと思っていたものも
今では違っているような気がする。

でも、こうして、ここにいる。

夫にしてみれば、今、ふと目を開けた瞬間に
可愛げを失ったシミとシワに囲まれた女の顔が
目に入るに違いない。

キョウモ コノヒトト イキテユク

・・・と、小さく小さく誓う。

残念ながら、この先に期待されるような(?)
甘やかな展開はない。
特に淋しくもない。哀しくもない。
哀しくもないということが、すでに哀しいのかもしれないが。
(みたいな表現を、昔、森瑶子の小説で読んだような・・・?)

さ!起きてお弁当作らないと!
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by senriko | 2005-02-08 22:03 | 夫婦。

スマトラマンデリン

マダムのお店には、あれから何度か行った。
私は、すっかり「隠れ家」を見つけた気分でいたのだけれど
他にもそう思う人は多いようで(当然といえば当然)、
席がいっぱいの日もある。

実は、先日、娘と「ネバーランド」を観た後にも
立ち寄ったのだけれど、
カランコロンとドアを開けた瞬間、ドッと談笑する声。
7つほどあるテーブルは全て、
おもいッきりテレビの収録帰り?とも思えそうな
熱気を帯びたおばさま達の満漢全席風景。

「あらぁ~!ごめんなさいねぇぇ~。
ちょっとォ!ここのコートとバッグ誰のォ?!
待っててくださいねぇ。すぐ席空けるからぁ~!」
と私達を気遣ってくださるが、
マダムの珈琲は静かな環境でいただきたい。
「ありがとうございます。でも、お気遣いなく・・・」
マダムには「また日をあらためて来ます」と挨拶。
「この娘が、この前お話しした・・・」と言いかけると、
そう、と、優しく娘に笑いかけて、
せっかくお越しくださったのに、ごめんなさいね
よかったら、またいらしてくださいね
とドアの外まで見送ってくださった。

日をあらためて、また行った。
今度はひとりで。
この前、ガラスケースに
美味しそうな焼き菓子が並んでいるのを
チェックしていたので
お昼ご飯をそれにしよう、と思いついたのだ。

案の定、お昼どきは、お店は空いていて、
母娘らしい、ひと組の女性がいるだけだった。
お嬢さんのほうは、一見しただけで、
障害をお持ちなのだと分かる。
目の表情や声の雰囲気などからも。

さて。
今回は、ガトーショコラとバナナブレッドにする。
珈琲は、苦味の強いスマトラマンデリンを選ぶ。
オーダーのとき、
「この前いただいた珈琲なんですが・・・」
とマダムに訊ねると
コロンビア・スプレモ、と呼ぶんですよ
と教えてくださった。

丁寧に豆を削る音とお湯の沸く音。そして香り。
まもなく、前回と違うデザインの、
これまた趣味のいいカップで、お揃いのお皿で、
珈琲とケーキが運ばれる。

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by senriko | 2005-02-04 14:24 | おひとりさま