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今年のおばちゃん

ケンシロウに「おまえはもう死んでいる」と言われても驚かない。
そうだね、たぶん。と納得しちゃう日々。

●まず、『おにいちゃん』(実はバツイチ)が再婚。
相手はひとまわり年下の子持ちバツイチ女性で、なおかつデキ婚。
さらに同居希望。
いきなり5歳の孫が出現したわけで
突然の再婚話に動揺した『おかあさん』が骨折するなど
昨年暮れから渡鬼並みの騒動を経て、4月めでたく挙式。

●ウチの会社が2回ほど倒産の危機。どーにか持ちこたえ現在に至る。

●会社の健康診断で、健康優良体自慢の私が
イキナリ「5(五段階評価の一番やばいタイプ)要精密検査」の診断結果。
父も癌、母も癌、祖父も癌、祖母も癌
(「愛の水中花」by 松坂慶子で歌ってみそ。ちょいなごむから)
倒産するか死ぬか、オール?オア、ナッシング~?!な限りなくブルーな状態で、
どーにかこーにか時間を作り、1日かけて初大腸内視鏡検査。
・・・あれって何?腸内洗浄?デトックス?そう思えば苦痛でもなく終わったよ。
腹ン中空にする時間に、かなり久しぶりに長編小説読めたし。
・・・結果、無問題!
今年のおばちゃん_c0021390_1934680.jpg
●やれやれ、ふ~。これですべて解決
・・・・と思ったところに4月末から娘が不登校になる。
「留年までのカウントダウン」が始まった中間考査の途中から
再び登校しはじめ、今日が2日目。

さて、あっという間におばちゃんの季節到来。
今年の大阪のおばちゃんは、さらにイキオイを増した。
なんか昔こんな柄のスーツを某野球監督夫人が着用してた気がする。
# by senriko | 2006-06-20 19:04

花のもとにて

花のもとにて_c0021390_17263470.jpg
先日、おにいちゃん(正確には従兄)の
結婚式があった。
実家のあたりは、桜がちょうど見頃だった。

が、そんなこんなで忙しく、
花は、せいぜい車窓と料亭の庭の窓を
通して愛でるしかなかった。

仕事も新年度で忙しく、気づいたときは葉桜で
心まで乾燥肌になりそうだった。

で。
去年の記事に「千里香という中国茶があるらしい」
とかなんとか書いたのを、ふと、思い出し、
急に飲みたくなってしまった。

ネット通販で探したら25gで
税・送料込み2,478円ナリ。
高すぎ。でも購入。
届いて、実際、ブツを目にすると、
あまりの軽さに愕然とする。
気を取り直し、茶葉の量も、お湯の温度も、時間も、
正確に計り、淹れてみたが、
味と香りの薄さに愕然とする。
ぁぅ~~。トホホな買い物をしてしまった。

トホホ度のレベルを下げるべく、どうせなら
千里香(さくら)のもとで、は無理にしても
桜の森の満開の下で、とは望まずとも
その辺の桜の木の下でいいから、
味わってみようと思った。
そうだ!器は、センリコカップで!


花のもとにて_c0021390_1727455.jpg
平日の朝。
千里香(中国茶)を淹れ、水筒に注ぐ。
普段どおり出勤し、給湯コーナーの
センリコカップを、こっそりバッグにしまう。
それから取引先に車で向かう。
その途中、ゴルフ練習場の近く、
陽や風のあたり加減のせいだろうが
そこだけ、まだ美しい満開のソメイヨシノがあった。
車を停め、水筒とセンリコカップとケータイを持って降りた。

千里香をセンリコカップに注ぎ、senrikoが飲む。

マグカップを高々と掲げ、写メを撮り、
腰に手をあて何かをガブ飲みする女。
通る人が見たら、通報したくなるほどアヤシゲだったろうが、
私は愉快だった。
# by senriko | 2006-05-02 17:32

おーじさま

しばらく前のテレビ(グータンだったか?)で、
牧瀬里穂が話していた。
「わたし今も、いつか王子様が迎えにきてくれるって信じてる」
・・・はい?
確か彼女は三十路なかばを過ぎてるはず?
そうは見えないくらい可愛い。
この発言も彼女限定で、まだ許されそうな気もする。
が、あえて言ってやろう。

「どんなにステキな王子様(おーじさま)も
時間が経てば、小父様(おじさま)になるんだよ」


しばらく前の日曜の夜、食器の片付けをしていたら、
「さんまのからくりTV」を観ていた夫が急に大笑い。
瞳を少年のように輝かせ話し掛けた。
「ねぇ!見た?今、浅田美代子が、俺と同じ答え言ったよ!」
・・・はい?
それは笑っていいことなのか?

「そこそこな小父様(おじさま)も
時間が経てば、御爺様(おじーさま)になるんだよ」

へぇ~、そうなのアナタ。
いつか、ご長寿早押しクイズで優勝して、私を温泉旅行に連れてってね。
# by senriko | 2006-04-14 18:57

疲労骨折

風邪を引いたら、身体を温めて、消化の良い物を食べて
やわらかいお布団にくるまって、数日安静にすれば治る。

鬱のことを、よく「心の風邪」と表現するが、
それほどタヤスク回復はしない。
「心の骨折」のほうが近いと思う。疲労骨折だね。

真面目な人ほどなりやすい病と言われるが、
こう表現されることも本人を苦しめる。
「真面目」は、自分の数少ない長所だと思ってきたのに
それがわざわいするとは。
どうしたら真面目にならず生きればいいのだろう?
などと真面目に悩み、さらに自分を追い詰める。

そもそもトラウマ満載の人生なので
なっても仕方の無い病だったかもしれない。

病院で「鬱です」と診断され、数週間、会社を休んだ。
重たい心と体を引きずって出勤したが、
どうにもだるい、集中力がない、能率は悪い
不安な要素が次々浮かんできてジャッジできない。
自信喪失。その果てには

  もし私が生まれなかったら、父と母は別れずに済んだのに
  もし私が生まれなかったら、母は新たな出会いがあったのに
  もし私が生まれなかったら、母は死なずに済んだのに
  もし私が生まれなかったら、義父母に苦労をかけなかったのに

じくじくと古傷をつつく作業が止められなかった。

この状況を打破しなければ、と真面目に考えてしまい、
休日も重い身体を引きずり、それなりに費用もかけて
セラピーに通ったり関連書籍を読み漁ったりもした。
まったく無駄だとは言わないが、効果は薄かった。



今思うに。

鬱が疲労骨折なのだとしたら、骨がつながるまでの数ヶ月は
もどかしくても、じっと耐えるしかなかったのだ。
セラピーだなんだと、本人はリハビリのつもりなのだが
それには時期が早すぎた。
安静にすべきときに、歩行訓練を始めてしまったようなものだ。
それでは回復はむしろ遅くなる。

疲れたときには、ポジティブにはなれっこない。
何か決断を迫られる事態があっても考えない。
これは「逃避」ではなく「保留」なのだ、と言いきかせて眠る。
眠れないときは薬の力を借りる。
眠るに勝る治癒はない。

今は、かろうじて、このとおり。
# by senriko | 2006-04-13 19:03

春雪

どういうワケか、こっちの地方は雪だ。

先月、確か地元テレビのカリスマ気象予報士は
「桜の開花は例年より1週間ほど早い」と
高らかに宣言していたのだが、
今月になって毎朝「スイマセン・・・」と恐縮しつつ
開花予想日をずらしていく。

そして、今は、桜どころか雪が舞い散ってる。
まさに「四月の雪」なのだ。

(ドは、どうしているだろう?)

と同時に、約1ヶ月前を思い出す。

小春日和の良い日だった。
道に残った雪もすべて溶けきって乾いていた。
ようやく冬が終わったのだ、と感じた。

銀行に向かう途中、コンビニに寄った。
レジで財布が無いのに気づいた。
小パニック。
サザエさんの寛容さは持ち合わせてないので、財布忘れて愉快になれない。
店員に謝って、品物を返し、車に戻る。
なぜだ・・・?最後に財布を使ったのはいつだっけ?

思い出した。

前夜、娘が教科書代だか何かを要求し、
キッチンで洗い物をしてたので
「ママのバッグのお財布から取って」と言った。
その後、おそらく娘が財布をバッグにしまわなかったのだ。

案の定、家に戻ると、財布は、別のバッグ(休日用)に入っていた。
元に戻すのを面倒がって、手近に置いてあった
そのバッグに放り込んだのだろう。
娘のやりそうなことだ。

その夜、娘を叱った。
すると娘は一言の謝罪もなく、こう言いはなつ。

だから早く(お財布ケータイに)機種変しとけばヨカッタじゃん

  そういう問題ではない。
  使ったものは元に戻すのがアタリマエでしょ。

だって疲れてたんだもん。

  それが理由になる?

あのねぇ~。
ママが考えるより、今のコーコーセーはずっとずっと忙しいんですッ!
彼とも試験前だから逢えないし、
センパイに送るCD、卒業式に間に合うように作んなきゃいけないし
部活のみんなは、なんか雰囲気ギクシャクしてるから気を遣うし
勉強だってキツイし!


  で?

そもそもママが鬱だったのがイケナイ!
アタシの成長期の大事な時期に!
その頃ちゃんとしつけてれば、
こんなにアタシは、だらしなくならなかった!



思わず手が出た。しかもグー。

虐待じゃん!
ママなんて大嫌い!ママはうるさい!もう頼らない!
卒業したら家出てくからッ!



と叫んで、2階の自室に駆け上がった。

  ・・・も~~~!

私は、娘が小6の頃から数年、鬱がひどかった。
最初に行った病院では、
30分も「うんうん」と話を聞いてくれる良い医師だったが
2年ほど通ってみて、どうもぱれっとしないので、
別の病院に行ってみたら、
あまり話を聞いてくれる医師ではないが
そこで処方してくれる薬に変えたら、劇的に回復し現在に至る。

なので、その数年、あまり手をかけてあげなかったのは認めるが、
干渉されなかった分、その頃の娘は、エリカちゃんのように、
ワガモノガオで、思春期を謳歌していたような気がする。

もし、母が生きていたら、私も母をこんなふうに困らせたのだろうか?
それができなかった私は、こんな形で甘える娘を羨んでいるのかもしれない
だから殴ってしまったのだ
・・・などと鬱々と考え、眠れぬ夜を過ごした。

翌朝、カーテンを開けると雪が積もっていた。

娘は「どうしたって遅刻だろ?」と思える時間に
リビングにやってきて、神妙な顔つきで言う。

こんなに雪が降ってると思わなかったので、送ってください

  ん?なんだと?それが立って言う言葉?

娘は正座して、繰り返す。

コンナニユキガフツテイルトハオモハナカツタノデオクツテクダサイ

  声が小さーーーーい!

夫が「ちゃんと聞こえたよ、送ってあげなよ」とうながす。
それで、私は車のエンジンをかけ、暖まるまで
車に積もった雪を払い、娘を乗っけて学校へと車を走らす。

無言の20分。

車を降りるとき、娘は小さく「アリガトーゴザイマシタ」と言った。





明日から新学期が始まる。
明日は晴れるのだろうか?また車で送らねばならんのだろうか?
# by senriko | 2006-04-06 14:58